ずっと気になっていた五城目町にある湯の越温泉に行ってきました。
住所 | 〒018-1851 秋田県南秋田郡五城目町内川浅見内後田125−5 |
TEL | 018-838-4354 |
料金 | 500円(高校生まで300円) 大広間無料 |
営業時間 | 9:00~19:00(最終受付18:30) |
定休日 | 火曜日 |
風呂 | あつ湯、ぬる湯、サウナ、水風呂 |
泉質 | 硫黄泉 |
2022年3月にリニューアルオープン
湯の越温泉は、約300年前(!)から温泉として親しまれた場所だそうですが、2020年に休業しました。とても長い歴史のある温泉。たくさんの地元民から愛されてきた温泉を「復活させたい!」という想いが常連客をはじめ地域住民が立ち上がり、2022年3月にリニューアルオープンしました。
合同会社ゆあみ
2020年に温泉の復活を願った地元民が、コロナ禍での経済対策として支給された特別定額給付金を持ち寄り、2020年8月に「合同会社ゆあみ」を設立。名前には、「結いを編み直す」「湯浴み」「You & Me」という意味も込められています。
全国民に配られた10万円がこんな素敵な使い方をされていたなんて。
また驚くのが、このプロジェクトリーダーが現役大学生だということ。さらに、世界最難解大学と言われているミネルバ大学の学生だということに強い衝撃。
(プロジェクトリーダーの木下さんインタビュー記事がありました。ミネルバ大学の受験を考えている方の参考になるかも。記事はこちら)
人口減少率がトップクラスの秋田にも、若い方々を中心に街の復興を行っている場所がありました。とても感慨深い…。
麓から漂う硫黄の香り
たくさんの人の想いや行動力がかたちとなった湯の越温泉は、山の麓にありました。近づくにつれて、硫黄の匂いがプンプン漂ってきます。
白濁した硫黄温泉
再オープンに向けて、不安定だった水の出をよくするために再度掘り起こした温泉(そう簡単にできるものではないと思う。熱量がすごい…)は、一面窓に面した大きな浴槽が一つ(熱湯とぬる湯に分かれてます)と、5つほどのカランで広くはない規模の小さな温泉です。
白濁した硫黄の香りがするお湯は、バックボーンを知るとさらにありがたみが増して、体も心もポカポカに。
男女入れ替え制|セルフロウリュができるサウナ
湯の越温泉では、男湯と女湯でドライサウナとロウリュサウナの違うサウナを完備。ロウリュサウナのある浴室では、秋田県内でも珍しいセルフロウリュができます。
それぞれを楽しんでいただくために、毎週日曜日に男女の浴室を入れ替えしてます。
男湯 | 女湯 | |
第1、3、5日曜日から始まる一週間 | ロウリュサウナ | ドライサウナ |
第2、4日曜日から始まる一週間 | ドライサウナ | ロウリュサウナ |
私が行った日は、ドライサウナ側の浴室でした。
ロウリュサウナでは機械の故障を防ぐため、アロマ水を購入した方のみセルフロウリュすることができます。
サウナ室は定員5名ほどとこじんまり。I字型2段の造りでテレビもBGMもなく、薄暗く湿度は低めで高温カラカラのサウナ。水風呂の縁にビート板式のサウナマットがありました。
日曜日の午前は貸切状態で入ることができ、静かなサウナ室では寝サウナして過ごすこともできました。瞑想向きのサウナです。
一人しか入れない大きさの小さな水風呂。近隣の山水を使用しているとのことで、キンキンな冷たさ。
サウナだけでなく、あつ湯との温冷交代浴をしてもとても気持ちよく、混雑時には水風呂の行列ができそうです。
薪ストーブのある休憩所
無料で使える大広間では、薪ストーブが炊かれていました。薪の匂いと暖かさで、とても温まります。食べ物の持ち込みOK(というか、館内での飲食提供はなさそう)とのことで、お弁当を持参している夫婦もいらっしゃいました。なんだか、素朴ながらも贅沢な幸せを感じます。
地域の資源を、地元民で生かす努力をしている素敵な施設。バックボーンを知れば知るほど心が温まる、素敵な温泉でした。