秋田県鹿角市|八幡平ドラゴンアイの近くにある秘湯・野天風呂に入ってきた

秋田で暮らすサウナ好きデザイナーが行くサウナ探訪。
秋田県鹿角市にある、蒸ノ湯(ふけのゆ)温泉に行ってきました。サウナーとして、とても惹かれるネーミングの温泉ですが、サウナはありません。ですが、他ではなかなかできないような温泉体験をしてきたのでご紹介したいと思います。

源泉·秘湯の宿 蒸ノ湯温泉 ふけの湯|基本情報

住所〒018-5141 秋田県鹿角市八幡平 熊沢 国有林内
電話番号0186-31-2131
アクセス八幡平駅からバスで54分
JR田沢湖駅下車→秋北バス・羽後交通バス(直通)八幡平頂上行で約120分「 ふけの湯温泉」下車→徒歩1分
チェックイン15:00〜18:00
チェックアウト〜10:00
日帰入浴料金大人 700円
子供 400円
入浴時間10:00~15:00
風呂内湯、露天風呂、敷地内に複数の野天風呂
泉質単純酸性泉(低張性・酸性・高温泉)
販売フェイスタオル350円
休業期間11月~4月

ふけの湯は、標高約1100mの山の奥、八幡平アスピーテラインと呼ばれる山岳道路の途中にあります。正直行くのになかなか高いハードルです。近くには大深温泉後生掛温泉などの温泉宿もあります。
この辺りは、11月~4月に雪のため道路が通行止めになるので訪問期間も限られます。

人気登山スポットの八幡平

ふけの湯のある八幡平は、日本百名山のひとつでもあり、登山を楽しむことができる人気スポットです。
5月下旬から6月上旬には、「ドラゴンアイ」と呼ばれる「鏡沼」の自然現象によってできる、神秘的な景色を見ることができます。9月中旬から10月下旬ごろにはとても綺麗な紅葉を楽しむことができます。

2025年6月7日時点でのドラゴンアイの様子。開眼前でしたが、たくさんの人が見に来てました。足元は雪景色!

山奥に佇む古い温泉宿

ドラゴンアイを見た後、ふけの湯を目指して車で15分ほど。山道を運転して向かいます。近づくにつれて硫黄のにおいがしてきました。車が停められているスペースが2箇所ほどありましたが、ずっと奥まで進むと温泉の建物が見えてきました。

外観は昔の小学校みたいな佇まいです。ドアも全開に空いていて何だかオープンな雰囲気。

子宝の湯として有名なパワースポット

中に入ると天然秋田杉の大きな切り株がお出迎え。とても大きな秋田杉の中に入れるようになっていました(入っておけばよかった)。

正面には金勢様が祀られているふけの湯神社が鎮座。蒸ノ湯(ふけのゆ)温泉子宝の湯としても知られているそうです。

金精様は、縁結び、子宝、安産、婦人病などに霊験があるとされているので、婚活中や妊活している方にもおすすめです。思いがけずパワースポット回りもすることができました。

人員が少ないのか、フロントには人がいなかったりとスタッフの方が忙しそうにしてました。呼び鈴を鳴らすとすぐにきてくれました。
たくさん重ねられている漫画は王家の紋章(今となってはとてもレア!)。

真っ黒な温泉黒たまごも何だか本格的…。後から買ってけばよかったと少し後悔。
⚠️フロントではお会計だけして、のちに知る野天風呂の存在を教えてはくれませんでした🤫

小学校みたいな内観

館内にある温泉は、正面から右奥に向かって長い廊下を進んだ先にあります。館内も小学校の跡地みたいなつくり。
途中には食堂もありました。

県外からの温泉マニアも注目の温泉

一番奥の真正面には男性用の内湯。右側に女湯を挟んで廊下の手前に男性用の露天風呂がありました。
男湯に挟まれたかたちにある女湯と、露天風呂までの動線が不便そうな男湯。何とも不思議な間取りです。

女湯の扉を開けるとこじんまりとした脱衣スペース。荷物を置く場所は脱衣カゴしかないので、貴重品は廊下にあるロッカーを使いましょう(残念ながら、100円かかります。戻って来ません)。

左側にある内湯もこじんまり。洗い場には水道やシャワーがなく、湧き出る湯が貯められている場所から桶で洗体。備え付けのシャンプー類もありますが、ここの洗い場を使えるのは最大3名ほどで、狭いスペースなので正直使い勝手は良くないです。
私が入った時は、先客が3~4名ほどいましたが、それでも混んでると感じるくらいの規模感のお風呂でした。

温泉のお湯は、白濁していてとても気持ちのいい温度。年季の入った内装も雰囲気がとても良くて、まるで不便を楽しむような、田舎暮らしのリラックスしたひと時を感じました。広くはないので、サクッと入るだけでも満足できる温泉です。

内風呂が混んでいたので、脱衣所を挟んで反対側にある露天風呂へ。こちらも、内風呂と同じくらいの規模感です。開放的なロケーションの露天風呂からは、遠くにある温泉に入っている男性の姿が見えました(!)。白濁したお湯なので、そそくさと温泉に浸かります。内湯と比べると少し温度が高い印象です。
たまたま同じタイミングで入っていた方が、温泉マニアの方で(!)、遠くに見える男性が入っている温泉も、蒸ノ湯(ふけのゆ)温泉野天風呂であり、女湯もあるかもしれないと教えてもらいました。

野趣あふれる「野天風呂」

内風呂だけでもだいぶ癒されていたのですが、話に聞いた野天風呂がどうしても気になって、探してみると、駐車場から建物の反対に目を向けるとすぐに見つかりました。

ここから先のエリアは撮影禁止のため、写真などの素材は楽天トラベルから拝借。山道の先を下った先からは、モクモクの煙が湧き出て来てました。この先には複数の男湯や混浴の野天風呂があります。こちらの山は、温泉客だけでなく、登山者も利用しているようでした。

ダメもとで山をくだり奥まで歩くと、とても簡易的な作りでできた建物に、「女湯」「男湯」と書かれた入口を発見!
女性だけ入れる女湯もありました。扉を開けるとすぐに脱衣所があるので、登山客から見えないように注意して開ける必要があります。
2人入ればギリギリ着替えられるくらい狭い脱衣スペース。とても簡易的な作りなので、服を脱ぐのも少しドキドキします。服を脱いで野天風呂への扉を開けると、スペースいっぱいに四角い浴槽の温泉がありました。

なんとも開放的なロケーション。例えるならアウトドアサウナを裸で楽しんでいるような感覚で(?)、普段の生活ではなかなかできない温浴体験でした。これが秘湯というものなんですね…!初めての秘湯体験をすることができました。
女湯からのみ、男湯へつながるドアがあり、男湯の奥にある混浴のお風呂にも入れるようになってました。

が、ドアから男湯の様子を探ると、男性が入浴中だったので、混浴風呂は断念…。温泉の泉質も女湯のものとは違うようで、とても気になりました。

蒸の湯の魅力をまとめると

正直行くまでのアクセスが難しい蒸ノ湯(ふけのゆ)温泉(秋田市から車で大体3時間ほど)ですが、運転を頑張った分だけの行く価値を感じました。正直私は抵抗がありますが、都心や中心地にはない混浴温泉にも入ることができます。
蒸ノ湯(ふけのゆ)温泉のある八幡平周辺は、壮大な自然の四季を楽しむことができるし、そんな自然の中で楽しめる秘湯はまさにご褒美です。
まだ運転には自信がない私ですが、せっかく秋田に住んでいるので、もっと気軽に行けるように運転スキルを磨こうと思います!