秋田で暮らすサウナ好きデザイナーが行く東京サウナ旅。東京都狛江市にある銭湯「狛江湯」に行ってきました。2023年4月にリニューアルしたデザイナーズ銭湯です。
小田急線狛江駅より徒歩3分。住宅街の中に、突然開放感のあるおしゃれな佇まいの銭湯が出てきました。看板が見えるとワクワクします。
狛江湯|基本情報
住所 | 〒201-0014 東京都狛江市東和泉1丁目12−6 長谷川ビル 1F |
アクセス | 小田急線 狛江駅より徒歩3分 |
TEL | 03-3489-3881 |
入浴料金 | 大人 520円 小学生 200円 未就学児 100円 入浴+サウナ 1200円 (貸しタオル+バスタオル付き) |
営業時間 | 15:00~23:00 |
定休日 | 火曜日 |
レンタル | バスタオル 150円 小タオル 50円 |
風呂 | あつ湯、高濃度炭酸泉、サウナ、水風呂 |
券売機で入浴券を買って靴を脱ぎ、入浴券とロッカーキーをフロントに預けて入館します。シューズロッカーの横にはオリジナルグッズがたくさん。買いたいものがあればそのまま番台に持っていける導線です◎
スキーマ建築計画によるおしゃれな内装設計
四方に囲まれている番台の反対側は、お風呂上がりにクラフトビールやサウナ飯も食べることができるカウンターとしての機能も。錦糸町にある銭湯「黄金湯」と同じスキーマ建築計画による設計なので、どことなく「黄金湯」の銭湯を思い出させます。
白いTシャツをジーパンINという、統一された服装のスタッフさん。学生アルバイトなのだろうか、全体的に年齢層が若めですが、楽しそうに働いていて接客の感じも好印象です。銭湯というほっこりする場におしゃれな若者文化が同化しているような、それでいて排他的なこともなく、とても心地よいです。
受付で、脱衣所のロッカーキーをもらうシステムで、サウナ利用者はバスタオル付き。手には利用制限時間(入館から2時間ほど)が書かれたリストバンドが巻かれます。
この日はラッキーなことに銭湯の日記念タオルをプレゼントしてもらいました。
いざ浴室スペースへ!
浴室スペースは、受付をして番台沿いに沿って細い通路を進んだ先にあります。
長嶋りかこ氏による館内グラフィック
通路を抜けたところにある開放感のあるフリースペース。男湯と女湯のサインもタイルを並べたようなオリジナルの書体(?)で、スタイリッシュなデザインです。脱衣所のロッカー番号やトイレのサインなども、同じように作られていて統一されていました。
こういった館内のサインやグラフィック周りのデザインは、アートディレクターの長嶋りかこさんによるもの。ラフォーレの広告デザインや、幻のチョコレートブランド「YVAN VALENTIN」のブランディングなども手掛けるすごい方なのです。
やさしい緑色が印象的な脱衣所
2023年4月にリニューアルされたとあって、とてもきれいでおしゃれな脱衣所。鉄筋コンクリートが剥き出しの空間に、緑色のタイルと木の素材がとてもマッチ。全体的に、この緑色が狛江湯を象徴するカラーなんだなと潜在的に認識されます。個人的にこの色、だいぶ好みです。
若者向けの場所なのかと思っていましたが、平日の午後は地元のおばあちゃんがたくさん利用していました。ちなみにこの時、GoogleMAPでは空いていると出ていたので、土日や夜などは、もう少し若い世代の客層が増えていそうな予感がします。
新しさと懐かしさが同居する浴場
脱衣所から続いているタイルは浴場内にもびっしり。さらに、そのタイルで浴槽の名前が大きく書かれてました。とてもスタイリッシュな浴場ですが、浴場真ん中にある洗い場には、昔ながらのケロリン桶を彷彿とさせるような真っ黄色の桶とプラスチック製の椅子をセレクト。
洗練された空間の中にレトロ要素も相まって、これが老若男女問わず居心地の良い雰囲気ができているのかなと感じました。こういったおしゃれな銭湯には、シャンプー類などのアメニティが持参なことも多いのですが、備え付けのシャンプー類もありました。
浴室奥には、お風呂はジェットバスとあつ湯が一緒になった浴槽と高濃度炭酸泉。炭酸泉の壁沿いには、手作りの狛江湯新聞が貼られてあり、狛江湯や周辺地域のほっこりとする情報を読むことができました。
それぞれの浴槽の壁沿いには、タイルでそれぞれの名前が付けられていました。これ、計算して貼られていると思うと相当すごい…。
オートロウリュあり!本格的なサウナ体験
10人くらい入れそうな広さのサウナ室は3列が段になったベンチ。上段に行くにつれ座面の幅が狭くなっていますが、全体的にゆとりのある座り心地です。下段では、体育座りもできました。
ベンチにはボーダー柄のサウナマットが敷かれていますが、ビート板式のサウナマットも設置されているので、サウナマットを敷いて座るのがマナー。
サウナストーブは、フィンランドのブランドであるSAWOのタワーストーブ。20分ごとにオートロウリュも発動する本格的なサウナです。
無臭無音室内の温度は85℃程の温度設定。BGMやアロマなどの香りはなく、とても静かなサウナでした。
水風呂と内気浴場は入り口から向かって、暖かいお風呂とは反対側の奥にあります。
狛江の天然水を冷やしたという水風呂はミネラルが豊富。定員2~3人ほどの大きさですが、60cm程の しっかりとした深さがあり、体全身を預けることができます。温度は14°Cほどに設定されており、しっかりと温まった体を冷やすことができます。
そして驚くのが内気浴場。まず内気浴場がある銭湯というのがとても珍しいとは思うのですが、浴場の端っこにしっかりとスペースが設けられていました。上部にはスポットクーラーが設置されており、一人一人に心地よい風が向けられて、存分に「ととのう」ことができます。
ここまで「ととのう」ことに特化した場所が設けられているのは、もはや銭湯サウナの域を超えているのでは。
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内気浴場に設置されているととのい椅子もピスタチオグリーンで統一されていてとてもおしゃれ。
1点残念なのが、椅子が3脚しかないので(銭湯にしては十分な数ですが)、席が空いてない時も多かったです。
椅子を洗い流す用のシャワーもレトロで可愛いものが設置されていました(画像でお見せできないのが残念)。
入浴後は、SIDE STANDで
入浴後は、番台の反対側にある「SIDE STAND」を利用してみました。
こちらの営業時間は13:00-22:30です。日本各地から厳選されたクラフトビールを飲むこともできます。
私が行ったときは10月でしたが、とても暑い日だったので、冷かけレモンそうめんをチョイス。
さっぱりとしたメニューなので、サウナ飯というより銭湯飯といった感じ(?)でしたが、スルスルと美味しく食べることができました。
わざわざ足を運びたくなる銭湯
東京での滞在最終日だったので、大きなトランクを持っての訪問だったのですが、それをみた地元のおばちゃんから「わざわざ旅行で狛江に来たの?」と不思議そうに話しかけられました 笑。
失礼ながら、狛江市は観光などで訪れる街ではないと思うのですが(※個人の感想です!)、こんな素敵な銭湯があるのなら、わざわざ足を運びたくなる場所でした。
私が行ったときは、常連のおばさんが挨拶し合っていて、近所のいいコミュニティができているように感じました。近所に住んでいる人が羨ましくなるくらい、とても好きな銭湯サウナでした。
記事を書いていたら、また行きたくなってきました♨︎